外壁にコケやカビが生える理由と対策 - AC HOME
LOADING

コンテンツ CONTENTS

外壁の汚れや劣化の中でも、コケやカビの発生は多くのご家庭で悩みの種となっています。
見た目が悪くなるだけでなく、放置してしまうと外壁の寿命を縮め、
最悪の場合には雨漏りや大規模修繕につながってしまうこともあります。

では、なぜ外壁にコケやカビが生えてしまうのでしょうか。
本記事ではその主な原因と対策を詳しく解説していきます。

1. 日当たりの悪さがもたらすリスク

外壁にコケやカビが発生する最大の要因のひとつが「日当たりの悪さ」です。
日光には乾燥と殺菌の効果がありますが、日が当たりにくい場所では
外壁が湿ったまま乾きにくく、常に水分が残りやすくなります。
湿度が高い状態はコケやカビにとって絶好の繁殖環境です。

特に以下のような場所は要注意です。

• 北側の外壁:太陽光がほとんど当たらず、常にひんやり湿った状態になりやすい。
• 隣家との距離が近い場所:建物同士で風通しが悪くなり、湿気がこもりやすい。
• 植木や塀に囲まれた部分:周囲を遮られて光が届きにくい。

このような環境下では、外壁の表面に水分が残ったままになり、
そこへ空気中の胞子が付着してコケやカビが発生します。
放置すると壁の一部が黒ずんだり緑色に変色したりし、
家の印象が一気に古びて見えてしまうのです。

2. 自然環境による影響

もうひとつ大きな原因は「周囲の自然環境」です。
家が建っている場所の特徴によって、
外壁にコケやカビが生えやすいかどうかが大きく変わってきます。

• 森林や木々に囲まれた場所:落ち葉や胞子が飛散しやすく、外壁に付着しやすい。
• 川や池、田んぼの近く:水辺は湿度が高く、空気中に水分が多いため、外壁が湿りやすい。
• 山間部や高湿度地域:年間を通して湿気がこもりやすく、
自然とコケやカビが繁殖する条件が整っている。

たとえば同じ築年数の家でも、住宅地の真ん中にある家と
山や森の近くにある家では外壁の劣化スピードがまったく違います。
自然豊かな環境は一見魅力的ですが、その分外壁のメンテナンス頻度を高める必要があるのです。

3. 外壁塗膜の劣化

外壁は、表面に塗装を施すことで防水性や耐候性を保っています。
しかし塗膜は永遠に効果を発揮するわけではなく、
紫外線・雨風・気温差といった外的要因によって少しずつ劣化していきます。

• チョーキング現象(白い粉が付着する)
• 色あせや艶の消失
• ひび割れや剥がれ

これらの症状が見られると、防水性が低下しているサインです。
塗膜が弱くなった外壁は水分をはじく力がなくなり、雨水や汚れが染み込みやすくなります。
その結果、コケやカビが根を張り、表面だけでなく素材内部まで侵食することもあります。

特にサイディング外壁は目地からの浸水が起こりやすいため、
塗装の劣化を放置すると外壁材そのものが傷み、
修繕費用が一気に膨らんでしまう危険性があります。

4. コケやカビを放置するリスク

「見た目が少し汚れているだけだから…」と放置してしまう方も少なくありません。
しかしコケやカビの繁殖は外壁の見た目以上に深刻な問題を引き起こします。

• 外壁材の劣化スピードが加速する
水分を含んだ外壁は内部から脆くなり、ひび割れや反りの原因になる。

• 修繕費用の増大
軽度の段階であれば塗装の塗り替えで済むものが、
放置すれば内部構造にまでダメージが及び、大規模の修繕が必要になるケースもある。

外壁のコケやカビは、いわば「建物からのSOSサイン」なのです。

5. コケやカビを防ぐための予防策

(1)外壁塗装のタイミングを守る

一般的に外壁塗装は10年に1回が目安と言われていますが、立地や環境によっては
もっと早く劣化が進む場合もあります。チョーキングやひび割れなど
劣化の兆候が出てきたら、放置せず早めに塗り替えを検討しましょう。

(2)防藻・防カビ性の高い塗料を選ぶ

最近では防藻・防カビ効果を持つ塗料も増えてきています。
再発を防ぐためにも、次回の塗り替え時にはこうした機能性塗料を選ぶのがおすすめです。

(3)周辺環境を整える

庭木が外壁に接触していると、影ができて湿気がこもりやすくなります。
定期的に枝を剪定して風通しを良くすることも予防策のひとつです。

まとめ

外壁にコケやカビが生える主な理由は以下の3つです。

1. 日当たりの悪さ
2. 自然環境の影響
3. 外壁塗膜の劣化

これらが重なると外壁は常に湿気を帯び、コケやカビの温床となってしまいます。
そして外壁にコケやカビが見られるということは、
すでに防水性が低下しているサインでもあります。この状態を放置すれば、
やがて雨漏りや構造体の劣化につながり、修繕費用は大きく膨らんでしまうでしょう。

大切なのは「症状が軽いうちに対処すること」です。定期的な点検
そして適切なタイミングでの外壁塗装によって、住まいを長持ちさせることができます。

外壁のコケやカビに気づいたら、まずは専門業者に相談し、
現状をしっかり確認することをおすすめします。
早めのメンテナンスで、大切な住まいを守りましょう。